ぽあぞんです

2010.10.10 Sunday

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    息子のぞんは、4月から特別支援学校高等部の1年生になりました。
    入学式は…練習無しなので、ちょっと…大変、って感じでした。

    毎日、母と一緒にバスでの登校です。

    ぞんは重度の自閉症で、
    要求などや好きなことばなどの少し発語があるくらいです。

    ぞんは少し前から、自分と他者が違うということを感じ始めてるようです。
    静かなバスのなかで、自分は違うんだぞ!とアピールするかのように好きなフレーズを言うことが多くなりました。
    例えば「黒柳さんは着物だったね」「12月雪降る!」などなど…
    その度に他者がギョッとしたり、不思議な顔で見られたり…という感じでの登校です。


    今は安定して学校生活を送っていますが、中学校の時はとても大変な思いをしました。
    今日は、その時の話しを…


    小学校は学区に特別支援学級が無かったので、学区外の学校へ(情緒)。
    小学校の卒業式は、ひとりで立派に卒業証書を受け取りました(練習の賜物です)。
    中学校は学区の特支(知的)へ入学しました。
    ぞんを誰も知らない学校です、母も知り合いは無し…
    不安な気持ちの中でのスタートでした。
    担任は優しそうな女性の先生、介助員はベテランの女性でした。
    制服を着ることや学科ごとに担任が代わることや…小学校とは違うことが山のように ありました。
    何より違うのは、小学校時代には聞くことの無かった男性教師の大きな声での指導…
    怒鳴り声の苦手なぞんは大丈夫だろうか…?

    特支は、1年4人・2年1人の5人で、男子のみのクラスでした。
    1年生の時は、日々の流れや行事などに必死についていこうと頑張っていたような気がします。
    毎日のスクールランチを楽しみに登校していました。。

    2年生となり、新1年生の入学はなく、でも2年の男子が増えました。
    今までのメンバーだから…、去年1年間何も心配なかったので大丈夫だろうなぁと思っていました。

    ところが…2学期の体育祭にも参加し、ホッとした頃のある日のことでした。
    ぞんが、学校でパニックとなりました。

    担任・介助員に聞いても、理由は不明とのこと。

    小さなパニックが日々起こるようになり、ある時には特支の生徒に向かっていくことも…。
    だんだんとぞんのパニックの頻度が増えていきます。

    担任と相談したり、授業中に私がついていたり…医師に相談したり…。
    特支の隣にある空き教室で介助員と二人で過ごすことになりました。

    ある日のこと、登校後にパニックです。
    ぞん「社会、勉強する!!!」
    言い続けます。

    ぞんは、毎日連絡帳に次の日の授業予定を書いてます。
    確かに社会と書いてありました。

    後でわかったことですが、空き教室で過ごすようになってからも特支の予定を書いていたそうです。
    ぞんが行うことの無い授業です。
    自分が書いたことが行われないことを、ことばで伝えることができない…ぞん
    私は書かれていたことが日々行われているとばかり思っていました…。


    担任・教頭・医師・県発達支援センターと話し合いをしました。
    学校での刺激を減らそうということになりました。
    ぞんは、理由がわからないので、学校を休むことはできません。
    なので、11時に登校しスクールランチを食べて帰るということになりました。

    10月から3月まで、この学校生活を続けました。

    今までと同じ6時頃には起床し、朝食。
    ただ違うのは家で過ごす時間が増えたこと。

    何をしようか?

    毎日のことです。

    いろいろ考えました。

    掃除・洗濯(干す・畳む)をできるところを手伝う。
    ○+○ の一桁の問題を私が手書きで書き、(20問)電卓で計算する。
    好きなアニメの歌詞(母がパソコン打ちしたもの)なぞり書き。
    声を出して本を読む
    ビーズ(市販のものでピンにビーズを挿すもの)
    ビーズ(針金ハンガーにビーズを通す)
    ビーズ(市販のスキルビーズ)
    1時間ほど散歩
    パソコン(好きなアニメの歌詞をひらがなで打つ)などなど…

    福祉サービスの事業所さんにも相談して、週に1度はヘルパーさんと午前中に外出することもありました。

    家ではパニックは起こりません。
    この生活になってからは、学校でもパニックは起こりませんでした。

    3年生でも、この生活を続けるのか…今の学校に通い続けるのがよいのか…悩みました。
    医師の勧めがあり、特別支援学校を見学しました。
    もちろん、ぞんも一緒です。
    ぞんがリラックスして見学できた学校に、3年生から通うことに決めました。
    でも、不安が無いわけではありませんでした。
    4月から通うことを考えて、先生方に相談したり、何度かは体験登校をさせてもらいました。
    一日いることも体験させてもらいました。

    3月、校長室でぞんひとりのために式が行われました。
    2年生が終了したということの式です。
    そうすることで、次の学校に納得して移ることができるだろうと考えたためです。

    4月の入校式、ぞんは穏やかな顔でした。
    理解のある女性の担任と男性の担任です。
    新しい学校生活に慣れるまでは、少しの時間が必要でした。
    安定した学校生活を送れるようになりました。
    学校の行事や修学旅行にも、無事に参加しました。


    中学2年のこの半年の間、いつもいつも…
    話しことばで表現できないぞんのことを、どれくらい知っているのだろう?
    ぞんの心の中は、どんななんだろう?
    ぞんにとって、正しいことをできたのだろうか?

    ………たくさん悩みました、考えました。

    でも答えは、でてきません。

    でも、この半年があったからなのか…
    こんな生活の仕方があってもよいのだと思うようにもなりました。
    毎日毎日、ぞんと一緒の生活。
    とっても、楽しかったです。
    ぞんも成長できました、そして私も少し成長できたような気がします。


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