名前を呼ばれる意味

  • 2016.12.09 Friday
  • 16:11
 お父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃん。
こどもとの接する時間が少ない立場の近親ほど、
こどもの名前を連呼されることが多いなぁと、感じます。

こどもの名前を呼び過ぎないで欲しいと、
ディベロップの見学にいらっしゃるお父さんやお母さんにお伝えすることがあります。

でも、どうして?って、思いますよね。

大人になった私たちが、自分の名前を呼ばれるときって、
何か用があるときがほとんどだと思いませんか?
呼び掛けられて、振り返ったら
その人が笑顔だけを見せているというようなシチュエーションだったら・・・

私たちは、多分に

 (好意)???かな?と、
感じるのではないでしょうか。

しかし、そうでないとしたら…、
どこかの窓が開いてるのか?とか、
自分の背面に何かいるのか?とか、
身だしなみの確認に走るでしょう。

つまり、相手の意図を読もうとするわけです。

可愛い我が子の名前を何度も何度も呼ぶのは
ただ振り向かせたいだけじゃなくて、

気づかせて、
こっちにこさせたくて、
ダッコもしたくて、
じゃれ合いたい。
そんな親たちの願いがあって、呼んでしまうのだと思うんです。


人には「意図」があり、その「意図」を察することが上手な脳に
もともと生まれついているから、
その行為は、「好意」として受け止められ、
相乗効果でより愛しいやりとりが繰り返される。
その「意図」が、伝わりにくい脳に生まれついているとしたら…。
緊張させるだけになってしまう。

わが子の自閉症に気づいて間もない頃、
それまで見ていた様子から行動が変わりつつあり
まるきり落ち着きがなくなり、部屋の中をコマネズミみたいに
動き出した矢先にSTから渡された書籍にあったこと
「(母は)ジッと動かないでモノになりすましましょう」と。
テレビもラジオは消して、家事は後回しにして、
ひたすらモノになって私は部屋の隅に座っていました。
すると・・・、時々、体全体でぶつかってきます。
しかし、まだまだ、声も手も出してはイケマセヌ。
ジッとただ、ただ、私はモノになります。
するとどうでしょう。
膝の上にチョコンと腰かけてくるではありませんか。
あぁ、抱きしめたい。でも、ガマン!
そういうことを1週間くらいしていたのかなぁ。
少しずつ、動き方が変わってきました。
(落ち着きがみられるようになった)
普段は、気づけないことだけど、
いかに私たちは騒音の中で過ごしているか。
静かな静かな時間の中で、聴こえてくる色々な音。
遠くを走る車のエンジン音。鳥のさえずりや羽ばたき。
風の音まで。

そういう静かな時間と空間の中で、私の五感は落ち着き、
こどもが落ち着いていった。

人の動きも「意図」が読めない脳を持つこどもにとって
脅威だった。だから、自らが動きまわることで
その脅威から逃れようとしていたのかと。

言葉が出ないとか、
言葉を話してほしいとか、
言葉さえ出れば…等、
「ことば、ことば、ことば・・・」(発語)にばかり
意識が集中してしまう時期に。

安心を与えてあげてほしいと、
願わずにはいられない。
(C)

贈呈式

  • 2016.03.26 Saturday
  • 12:16
 年明け、ディベロップに、嬉しいお知らせがありました。
「ディベロップに通うこどもたちのために、必要なものがあれば…」


前から欲しかった
ポケットスイング(天井から吊り下げるハンモックです)
そして、ノンタンのシリーズ(図書)
そしてそして、高さが調整できる椅子(3台)



寄贈くださったのは、
株式会社コバリキ様、そして、第四銀行様です。

3月14日に、贈呈式が行われました。

株式会社コバリキ 代表取締役社長 小林建様
第四銀行 本店営業部 部長補佐 鍋谷佳人様


心温まるエールをいただき、これからもますます、よりよい支援を
提供し続けられるよう、スタッフ一同気を引き締めた次第です。

小林様、鍋谷様、ありがとうございました。


クリスマスツリー 豪華絢爛?

  • 2015.12.16 Wednesday
  • 16:30
ディベロップに通っているK君(2歳)のママから、
とても楽しい画像が寄せられたので紹介します。

本日の飾りつけも佳境に入っているとのこと。

丸いオーナメント青と赤
洗濯ばさみ
吹き戻しの笛
あいうえおカード




全部K君の飾りつけだそうです。

クリスマスの日までには、もっともっと
盛りだくさんになっていそうですね。

洗濯バサミが、いいポイントになってます
(C)


あいさつ

  • 2015.12.11 Friday
  • 16:19

スーッと、のばして、やさしくくっついてて、はなれません。



何のこと?って思いますよね。

アイコンタクトが取りにくいお子さんですが、
身体の発育もゆっくりのお子さんですが、
もちろん、言葉を介することは未だできませんが、

からだのどこかに触ってきてくれている。
「ここにいるよー」と、教えてくれるような、
「ここにいてねー」と、言っているような、
言葉では表現しきれないのですけれど、
ちゃんと伝えて来てくれるんです。

つながっていることがわかる。

ボディ・ランゲージってことなんだね。

(C)

はじめてーの、スタファ!

  • 2015.07.15 Wednesday
  • 16:04
 ものすごーく暑い日が続いてますね。
熱中症にはくれぐれも気を付けないと。。。

そんなカンカン照りの中ではありますが、
スタンバイの通所生たちが精魂込めて耕している畑
(名付けてスタファ)に、
ディベロップのこどもたちが「収穫」を初体験。
今日は、ミニトマト



オッカナビックリ。
初めてのことは、兎にも角にも、苦手です。
泣いて騒いで、そして「見たり」してます。
この「見たり」がポイント(笑)

ちょっとずつ、初めてのことを経験する中で
ダイジョウブ
コワクナイ
を、知っていきます。



ディベロップに通うお母さんたちは、
こどもと同じ経験を通して、
我が子に出会い続けます。

こどもと同じ所に、一緒に居ること。

楽しいことより、苦しいことの方が多いから、
楽しみ上手になりましょう。

今度は、スイカ、食べようね
(C)

しゃぼん玉飛んだ♪

  • 2015.06.08 Monday
  • 11:25
 
★外遊び★
しゃぼん玉。今日で3回目。

1回目は…、外に出た=おかえり だと思ったのに、
車に乗れなくて…、わけがわからなくて、身をよじって
泣きました。

2回目は…、ちょっと泣いたけど、
シャボン玉を見ると、落ち着きました。
でも、まだ、ストローは触れませんでした。

3回目の今日…、K君の笑い声が聞こえてきました。
とても、嬉しそうに笑うんだね。K君。
ストローにも、口を近づけてフーッッと、
「息を吹く」ことをしています。
ストローを液につけて吹くんだってことを
見て、わかっていました。



ディベロップ(児童)からは、日々、こどもたちの声が
聞こえてきます。

でもその声は、まだ有意味語(言葉)ではありません。

泣き声と笑い声。
快・不快でみると
圧倒的に「不快」の声が多い。

泣かせたくない。
泣き声に苛々する。

多分、泣いた分、「笑ってくれる」が少ないから
親は、参っちゃうんですよね。

乳幼児は、たくさん泣いて泣いて
あやされて、発達していくことを
久しぶりに思い返しました。

K君の嬉しそうな笑い声、
これからたくさん聞こえてくる日常が
待ち遠しい。

(C)







mama〜!!

  • 2015.05.29 Friday
  • 11:37
 4月にスタートしたディベロップ(児童)も、
2カ月を過ぎようとしています。
 
 通所を始めた(親)子の変化は、一日一日
とても大きい。

午前中のほんの30分、別棟にて
お母ちゃんの勉強会」を開催。

その間、
後追いや分離不安で泣き叫ぶ声は未だ弱いものの、
確実に愛着は育まれている証がこれです。


お母さんが返ってきたやいなや、
身体全部で(ママーッッッッッッ)。

いいぞ、いいぞ

幸せのおすそ分けをいただいた
週末でした…。(kakuda)




お箸を持ちたいの

  • 2015.05.12 Tuesday
  • 10:56
小さな「手」が、スプーンやフォークじゃなくて、
『お箸』を求めた日。



何度も、何度も、握り直して、
黄色いお箸を使いたがりました。

言葉(発語)がなくても、
K君の意欲的な態度は
何をしたがっているか、
しっかり察することができる
お母さん、素敵です。

大好きな伊達巻を
小さく切り分けて、
お箸にさして、
手に持たせて・・・完食!

わかることが増えていくことは、
喜びでもあると同時に、
関わる大人(親)の気力・体力が
必要な時期に突入したと言えます。

季節柄もありますが、
なかなか眠らない
夜になると興奮する…。

時には、放り投げだしたくなるような
イライラと向き合わなければならない。

シンドイです。

もう少しだよ、お母さん。
添い寝ができるようになったら、
山を越えるからね。

(kakuda)




今日から5月・・・

  • 2015.05.01 Friday
  • 11:33
 
今日から5月ですね。
ディベロップには少しずつお子さんが通いだしています。
短い期間の中でもお子さんの変化を感じ、職員一同、一人一人に
合わせた支援を日々工夫しています。

マッチング(基礎)と絵の完成(2P切片)をご紹介します。
マッチング

切片パズル
円盤系をまわすのが好きなお子さんに・・・合わせて作りました。
導入は丸いもので興味を引いて、できるようになったら、別のもの
に置き換えています。
マッチングは最初は色も手がかりにスタート、ほぼ同じ位色を塗った
ものから、徐々に薄くして、最後は白黒で。いずれ、シール貼りなど
枠を意識した活動につなげます。
マッチングも単純な色のものから、徐々にカラフルな絵へ段階を踏みます。
マッチングができるようになると、物に名前があることを気付いてもらう
きっかけになります。

もう一つご紹介。
仲間集め
放課後デイで通いだしたお子さんが頑張ったホワイトボードです。
仲間集めをして、カテゴリー概念を確認しました。
もう慣れてきたので、5種類にチャレンジ、枠を自分で書いてくれました。
横の線は置く所だそうです。

早期支援(気づき)

  • 2015.03.27 Friday
  • 13:24
早期に気づけることの意味とか良さって何だろう…。

まだ、そのことがわからないときに
注目をさせようと、「何度もこどもの名前を呼ぶ」ということを
大人たちは、してしまいます。

指さしもままならず、その先にある
ジョイントアテンション→共同注視(僕も見た、私も見た)が
発達していない段階にあるASDのある乳幼児にとって
名前を連呼されるという大人からの働きかけは
そのこどもに緊張を強いる結果となることを
知らずにいる方は多いと思います。

「多動」と、簡単に表現するけれど、
ASDの子には、意味の分からない刺激が多すぎて、
結果として行動上の「多動」へと導いてしまう。
そういうことだって多々あると思われます。

こどもの発達段階を知り、そのうえでASDのあるこどもの
発達を追っていく。
とても早い時期から、我が子を観察できる力を
安全基地となる「親」につけてもらうことが
行動上の問題を身に付けさせない「予防」となることを
知ってほしいと思います。(kakuda)






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